ここ最近、トカラ列島近海で地震が頻発しているというニュースを耳にされた方も多いのではないでしょうか。
連日続く揺れに、地元の方々は不安な日々を過ごされていることでしょう。こうした地震の報道を他人事のように感じてしまう方もいるかもしれません。しかし、日本はどこに住んでいても地震と無縁ではいられない国です。
高齢になると、若い頃と比べて体力も落ち、避難のスピードも落ちてきます。自分自身の身を守るため、そして家族や大切な人を守るためにも、「いざ」という時の備えが何より重要です。
では、実際にどんな備えが必要なのでしょうか?
まず、基本となるのは非常持ち出し袋の準備です。水や食料、懐中電灯、携帯ラジオ、常備薬など、最低でも3日分は用意しておきたいところです。特に高血圧や糖尿病など、持病をお持ちの方は、予備の薬や診察券、保険証のコピーを入れておくと安心です。
また、寝室のタンスや本棚、テレビが倒れてこないよう、L字金具などでしっかりと壁に固定しておきましょう。就寝中に家具が倒れてくると、大けがをする危険もあります。
最後に重要なのが「ハザードマップ」の確認です。皆さんのお住まいの地域には、地震や津波、土砂災害の危険度を示したハザードマップが自治体から提供されています。紙で配布されていることもあれば、インターネット上で閲覧できる場合もあります。
自宅がどのようなリスクのあるエリアにあるのかを把握しておくことで、避難の判断が大きく変わります。
特に、川の近くや海沿い、傾斜地にお住まいの方は、浸水や土砂崩れの可能性が示されていないか一度確認してみてください。避難経路や、最寄りの避難所の場所・距離も、事前に把握しておくことが命を守る第一歩になります。
留萌市ハザードマップ
もしもの時、どこに避難するのか、どうやって連絡を取り合うのかを、ご家族であらかじめ話し合っておきましょう。特にお孫さんや離れて暮らしているご家族がいる場合は、緊急時の連絡手段についても共有しておくことが大切です。
災害は、忘れた頃にやってくると言われますが、今の日本では「いつ来てもおかしくない」という認識が必要です。トカラ列島の地震を、自分ごととして受け止め、防災の見直しをする良いきっかけにしていただければと思います。
自分の命を守るための備えは、決して大げさなことではありません。「備えておけば、慌てずに済む」。この言葉を胸に、今一度ご家庭の防災対策を見直してみてはいかがでしょうか。