先日、釧路・十勝地方で線状降水帯が発生して記録的な大雨が観測されました。
この大雨によりJRや高速道路に甚大な影響が出て、長い期間通行ができないという状況が続きました。
線状降水帯は、わずか数時間で道路が冠水し、住宅地が浸水するケースも少なくありません。「自分の地域は関係ない」と思っていても、今や日本のどこで発生してもおかしくない現象です。

気象庁では、線状降水帯の発生が予想される場合、「線状降水帯が発生する恐れがあります」という予報を発表します。この情報が出た段階で、「まだ降っていないから大丈夫」と思わず、身の回りを見直す時間に充てましょう。懐中電灯やラジオの確認、非常持ち出し袋の点検など、できる準備を早めに行うことが重要です。
実際に雨が強まり、気象庁や自治体から避難情報が発令された場合は、「キキクル」（危険度分布）を必ず確認しましょう。キキクルでは、地図上で「土砂災害」「浸水害」「洪水」の危険度が色分けされ、リアルタイムで表示されます。赤や紫のエリアは、すでに非常に危険な状態を示しています。自宅がその範囲に含まれている場合は、迷わず避難を検討する必要があります。
キキクル
スマートフォンをお持ちであれば、気象庁のキキクルをブックマークしておくか、NHK防災アプリなどの通知設定を行っておくと安心です。情報を「自分から取りに行く」ことが、命を守る第一歩になります。

災害時は、「もう少し様子を見よう」という判断が命取りになります。線状降水帯が発生する恐れがあるという予報を見たら、それは「備える合図」です。 日ごろから地形や避難経路を確認しておくことが、あなた自身と家族の命を守る最大の防災対策になります。